たんぱく質は英語でプロテインのことですが、日本では「プロテイン=筋肉」という意味合いが強いです。筋肉はボディビルダーの命ですが同時に筋肉はそれをもつすべての動物にとって生きていくのに必要なものであることも忘れてはいけません。

生きていくのに必要な筋肉。その内側にあって、真にその筋肉を支え続けるところにあるのは、生物を作り上げるために日々作られ分解されていくたんぱく質の姿です。生物はすべて、「細胞」と呼ばれる小さな袋のような物体からできています。

物体といっても生命活動の基本的な単位ですから、細胞一つ一つが「生きている」ということがいえます。私たちの体の組織は、細胞でできていて、当然のことながら筋肉も細胞からできています。

とはいえその様子はかなり特殊なようです。筋肉は無数の筋細胞が融合して、あたかも「一つの大きな細胞」のなったかのように振る舞う巨大な収縮装置なのです。筋細胞が他の細胞と大きく違うところは、その内部が筋原繊維と呼ばれるたんぱく質でできた繊維によってほぼ埋め尽くされていることでしょう。

まさに筋肉はたんぱく質の塊であるといえます。筋原繊維を作る主要なたんぱく質は、「アクチン」「ミオシン」で、それぞれが「アクチンフィラメント」「ミオシンフィラメント」と呼ばれる細長い繊維を作り、またその繊維同士がまとまり、相互作用しあい、筋肉の頑強な状態をもたらしています。

筋肉は収縮と弛緩を繰り返すことによって、体を動かす組織です。この収縮と弛緩は「サルコメア」を単位としてアクチンフィラメントとミオシンフィラメントがお互いに「滑りあう」ことにより起きます。このことを高い次元で繰り返すことによってボディビルダーはその膨大な筋肉を維持しているのです。