コラーゲンは動物性のたんぱく質の1/3を占めていて、ほぼ全身に分布しています。そのため、私たちは日常の食事の中で動物性食材からコラーゲンを摂取しています。中でも皮膚や腱、骨などにはコラーゲンが多く含まれることから、牛すじ、豚足、鶏手羽先、小魚などがコラーゲンの多い食材としてよく取り上げられます。

実際に組織中のコラーゲン量を乾燥重量あたりでみると、皮膚の約70%、骨の20%がコラーゲンなのです。食事に由来するコラーゲンの摂取量を把握することは、各個人の栄養的なバランスを考えるうえで、またサプリメントなどの健康補助食品の適切な摂取量を個人の食生活に基づいて決めるためにも重要です。

しかし同じ名称で呼ばれる食材でもコラーゲンの量は変動するため、食材に含まれるコラーゲンの量を正確に測定することは容易ではありません。また多くの種類の食材からコラーゲンを生成することは非常に困難です。一般にサプリメントとして売り出されている「コラーゲン」ですが、そのコラーゲンサプリメントを食べた(一般には溶かして飲むのですが)場合、そのまま体内で自分のコラーゲンになると誤解されがちですが、実はそうではありません。

コラーゲンといってもたんぱく質なので、いつものように胃や腸でアミノ酸にまで分解され、吸収され、かつてコラーゲンだったアミノ酸もそれがコラーゲンを構成していたかどうかわからなくなるのです。ですからコラーゲンサプリメントをたくさん摂取したからといってそれがすべてコラーゲンとして取り込めるわけではありません。飲み過ぎも逆効果ですので、使用上の注意と使用量には十分注意して摂取しましょう。