「平成20年国民健康・栄養調査」によると、日本の成人女性は1日に63.3gのたんぱく質を摂取していますが、そのうち動物性たんぱく質は32.7gです。また成人男性の場合は1日に75.8gのたんぱく質を摂取していて、そのうち動物性たんぱく質は40.2gです。成人男女でのコラーゲン摂取量を推定するために、20~40代までを対象として食事に含まれるコラーゲン量を調査した結果では、女性の1日あたりの平均は1.7g、男性では1.8gでした。

動物のからだを構成するたんぱく質の1/3がコラーゲンであり、女性と男性がそれぞれ32.7g、40.2gの動物性たんぱく質を摂取していることを考えますと、1.7gないし1.8gという量は摂取する量としては、決して多いとはいえないでしょう。コラーゲンは動物性食材に含まれている成分であり、栄養成分としての特徴的な作用をもっています。

しかし、コラーゲンをどの程度の量を摂取すべきかは、はっきりしていないのが現状なのです。これを考える根拠の一つとして、ヒト試験で有効性が確認されたゼラチン・コラーゲンペプチドの摂取量は5g~10gです。このことから1日あたり5~10gの摂取で肌や関節痛への効果が確認されているのです。

食事以外からの適切な摂取量は各個人の食生活や体重、体質や年齢などによって変動すると考えられるため、このデータから日本人に適切な摂取量を一律に決めることはできませんが、1日あたり5~10gを基準として、各個人それぞれで、適切な摂取量を決めることがよいでしょう。